2015年10月12日(月曜日)
【宮城県】 仙台市
~ 【福島県】 喜多方市
ゆうべも石巻でイクゾーと会うつもりだったんだけど、やっぱり昨日もあいつは職場の先輩たちとのご飯から抜け出せないとのことで、仕方なく石巻を後にした。
まぁ1日だけでも会えただけで良しとするか。
石巻のあとは種子島に飛ぶかもしれないっすと言っていたイクゾー。
次はいつ会えることやら。
おかげでポッカリ予定が空いたので、すぐに仙台に向けて走り、昔からの友達であるユウタ君に連絡して家に遊びに行かせてもらった。
最近ずっと飲もう飲もうと言っててタイミングが合わずにすれ違っていたので、ちょうどよかった。
ゆうべは久しぶりにユウタ君のお宅にお邪魔して遅くまで語り合った。
やっぱり同い年のやつと飲みながら話ができるってのは良い意味の刺激になる。
負けてられんもんな。
俺の音楽の師匠、テディーさんの甥にあたるユウタ君。
俺にとってはテディーさんは音楽博士でシンガーソングライターでウェスタンファッションのバイヤーでレザークラフトの職人。
高校生のころに初めて会ってからずっと、雲の上の存在の人だ。
でもユウタ君にとっては親戚の集まりの時にやってくるおじさんの1人。
いつもウェスタンファッションでキメた長身の伯父さんが、ハンクウィリアムスはいいぞー、と勧めてくる、なんて面白い親戚会だよなぁ。
テディーさんはその後東京で音楽活動をするようになり、ユウタ君も大きくなりテディーさんの一人暮らしのアパートに遊びに行ったり、新宿にライブを見に行ったりしていたらしい。
テディーさんが他の若者と同じようにアパートで一人暮らしをしていたってのがなんか違和感………
そんでもってテディーさんは日本のカントリーミュージックの本場である南九州に拠点を移し、宮崎でショップをオープンした。
バンド活動をしながらレザークラフトの技術を学び、宮崎で暮らし始めたテディーさん。
そんなある日、タバコが見つかって謹慎になったとある高校生のガキが家に帰らずに逃亡して宮崎市にやってきて、フラッとテディーさんのお店に入ってきた。
僕ですね。
それからというものテディーさんに憧れてお店に入りびたりいろんな音楽を教えてもらった。
カントリー、ロック、フォーク、ブルース、
テディーさんのお店に行ったら、山のようなCDからいろんな音楽を聴くことができた。
そこに遊びにやってきたのがユウタ君。
あれはまだお互い19歳くらいの時だよなぁ。
節目節目に再会しては酒を飲み、気がついたらお互いすでに33歳。
んー、おっさんになったなぁ。
でもお互い良い歳を重ねてるよな。
無駄な日なんて1日もなかったよ。
俺もユウタ君も、テディーさんに作ってもらったレザーの小物をたくさん持っている。
ユウタ君の財布なんか、かなり年季が入っている。
皮の色合いや汚れは、これまで使い込んできた日数の証だ。
みんなそれぞれに人生の歴史がある。
レザーはそんな歴史を刻み込んでくれる。
持つたびに愛着がわくんだよな。
今日は体育の日なので仕事も学校も休みで、家族みんなで朝をのんびりと過ごした。
なんかあれだね、今時期って秋休みって言うらしいですよ。
この土日、そして体育の日、それにプラス2日休みがくっついて5日間の連休みたい。
なんか昔に比べて休みって多いよね。
まぁ、その分みんな予備校とか行ってるんだろうけど。
読み声とか懐かしいわ^_^
俺も早いとこ家族作るよ。
ユウタ君ありがとう!!またね!!
暖かい太陽が降り注ぐ仙台の街。
休日のアーケードは人でごった返していた。
そんな街の中を歩いて仙台駅にやってきた。
今日も人と会う約束をしている。
東京のカッピーから紹介してもらった人で、何やらカッピーにとっての福島の婆ちゃんということらしい。
ていうか7月の世田谷区民会館のライブにも来てくださっていたみたいだ。
今日はわざわざ福島県の相馬市から仙台までやってきてくれるとのこと。
一体どんな人なんだろう?と若干緊張しながら駅の中で待っていると電話がかかってきた。
「あらー、金丸さん?今どちらにいらっしゃる?今仙台駅に着きましてね、金丸さんを探していますわ。」
すっごい上品な話し方。
あ、これセレブマダムなやつだ。
知的な人のやつだ。
やべぇ、どうしよう、お、俺も精一杯の上品な言葉遣いをしなきゃ!!
育ちの悪い猿ってのがバレたら相手にしてもらえないかもしれない!!
親の躾を疑われないためにも爽やかで知的な好青年で実はお坊ちゃまっていうことをアピールしなきゃ!!
「あ、ちょり~っす!!どうもっす!!こんにチワワのともだチンコー!なんつって!!いやー、その髪型マジでイカすっす。最初ジュリアロバーツが歩いてきたかも思いましたウィーっす。」
「あ、金丸さん、お久しぶりねぇ。お元気にしてらした?少しお顔がふくよかになられたみたいで、それくらい柔らかいほうが魅力がありましてよ。」
「あ、え、あ、なんかスンマセン………」
もうただのジュリア…………じゃなくてめちゃくちゃ上品なマダムさん登場。
この松本さん、お茶の先生。裏千家の。
そりゃ言葉遣いや所作が美しいわけだ。
俺なんか裏スジくらいしかわかんねぇっていうかこのブログを松本さんが読んでないことを神に祈る。
激、激、激ウマの牛タンをご馳走になってしまった…………
この牛タン定食。1300円くらいだったかな。高いよなぁ。自分じゃなかなか簡単には手を出せない値段だよ。
それでも駅ナカにある牛タンストリートの各店舗には全て行列ができている。
有名店の利久なんてめちゃ行列。
でも、それくらいの値打ちのある味だわ。
あぁ、美味しい。
めっちゃお腹いっぱいになって、それからカフェへ。
コーヒーを飲みながら色々とお話を聞かせていただいた。
松本さんとカッピーが繋がったのは、松本さんがやっているNPO法人の活動かららしい。
松本さんがやっているNPO法人というのは、ふうたろうの森基金、というもの。
エチオピアで植林を中心に、子供たちの教育を行っているそうだ。
その活動の中で、ミュージシャンを呼んでエチオピアの現地の子供たちと交流してもらうというものがあるらしく、そのミュージシャンの1人だったのがカッピーというわけだ。
今回は松本さんともう1人お連れのかたもいらしていて、2人ともカッピーのことをよく知っているようだった。
あの子は何かほっとけなくなる雰囲気を持ってるのよねぇ、と嬉しそうに話すようからカッピーへの愛が伝わってきた。
本当誰からも愛される男だわ。
俺もいつかエチオピア行きたいな。
アフリカ怖いけど…………先進国が好きだし…………
「ああ、そうそう、金丸さん、これさっきそこで目についたから買いましたの。よかったらお使いになってね。」
そう言って松本さんがバッグの中から袋を取り出して差し出してきた。
ええ!そんな初めてお会いするのに恐縮すぎる…………
ふと袋に目をやると、ピクッとテンションが上がる。
アローズやし。
松本さん、さすがのセンス。
袋を開けるとそこにはカッコいいストールが入っていた。
これからの冬の季節にぴったりな使い勝手のいい大きなストール。
うう、松本さん、大事に大事に使わせていただきます!!!
ありがとうございます!!
松本さんたちとはこれでお別れし、仙台を出発した。
本当は会いたい人はたくさんいる。石巻にも仙台にも。
特に仙台にはお世話になりまくりの音楽事務所がある。
でも来るたびに連絡していたら向こうも大変だろうし、なによりもっとCDを売らないとどのツラ下げてんだって感じだ。
もっと頑張らないと。
金野さん、次来た時は必ず。
よし、福島県に向かうぞ。