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Channel: 金丸文武 3年で出来ること
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震災の話を聞かせて欲しい

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2015年3月19日(木曜日)
【宮城県】 仙台市








ゆうべあれからお食事会を終えて阿部さんに迎えに来てもらい、お家に帰ったら旦那さんがコタツで眠っていた。


こんな夜に申し訳ない………しかも阿部さん奥さんは僕のブログを読んでくださっていたからまだ話が通じるが、旦那さんからしたら、何モンだこいつ?といったところのはず。


き、気まずいことにならなければいいが……………






と、ドキドキしていたら旦那さんがパッと目を覚ました。

おおー!金丸さんいらっしゃいー!と寝起きでメチャクチャ笑顔で迎えてくれた。

そしてソッコーでこれ。








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三陸最強のコンビネーション。

ぐおおおお、美味え…………




どうやら旦那さんも僕のブログを読んでくださっていて、しかも子供たちもみんな俺のことを知ってくれてるよう。


ことの始まりはケータ君がアジア旅を終えて日本に一時帰国し、ヒッチハイクで日本を縦断していたときのこと。


宮城でケータ君がヒッチハイクしてるところで乗せてくれたのが阿部さん奥さんで、家に泊まらせてもらい、子供たちとお風呂に入ったりゲームしたり、とても仲良く過ごさせてもらったんだそう。

あのフレンドリーさの塊みたいな男のこと。
どれだけ打ち解けて家族のように接していたか、よくわかる。








その後ケータ君はアメリカに飛び、メキシコに入って俺と出会った。

メキシコ、グアテマラ、パナマ、コロンビア、エクアドルと色んな国を一緒に動いたけれど、俺と行動している間にケータ君は実はこの阿部さんにポストカードを送っていたようだった。


阿部さんが壁に飾ってある、ケータ君の文字が書かれた南米からのポストカードを見せてくれた。


なんて律儀なやつなんだ………ケータ君がお世話になった方に手紙を書いてる間、俺は南米でヒッピーたちとジャングルの奥地でサボテン煮込んで飲んでたなんて…………











日本でのヒッチハイクで出会った阿部さんとケータ君。

それからケータ君の旅ブログを読むようになったところで、ランキングで僕のことも見つけてもらえ、ケータ君のブログと合わせてずっと読んでくださっていたよう。






ケータ君は日本に帰国した今も阿部さんたちと家族ぐるみのお付き合いをしている。


ケータ君がもたらしてくれたこの出会い。


実はなんと少し前に日本に帰国した世界一周カップルのリノちゃんとルーさんもこの阿部さん宅にお泊まりしたんだそう。



「旅人さんのあづまる家だがらー。もう庭に離れでもづぐっがな!ハハハ!」




奥さんも旦那さんもすっごく優しい。

ケータ君、いい人の周りにはいい人が集まるっていうけど、まさにケータ君の周りには素敵な人が集まるね。


まぁ物盗まれまくってたけど。
事故りまくってたけど。












楽しくて楽しくて、おかげで次の日はこれ以上ないほどのゲロ祭りでした。

阿部さんの三男、ハルト君の小学校の卒業式という最高にめでたい日に、謎の浮浪者が家の中をウロついてゲロ吐いてるんですからね。
クソ野郎にもほどがあります。




「お、おは、ウプ…………おはよう……ございま、ウプ………」



「あー!金丸さんだあああ!!」



「わあああ!金丸さんだあああ!!」



すでにブログで僕のことを知ってくれている子供たち。
ワラワラ集まってきてくれて、末っ子のリク君を抱っこするとしがみついて離れなくなった。
か、可愛すぎる……!!


昨日、田んぼの中の公園のベンチで目を覚まして隣の水道で歯を磨こうとして水道が止まってて、チッ!とか1人で舌打ちしてた男なんですけど大丈夫ですか?




普通なら、近づいちゃダメです!!って言われるはずなのに、阿部さん奥さんは、ホラー、金丸さんだよーと会話させようとしている。



きょ、教育に悪い気が…………














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ハルト君の卒業式を終えて、みんなでハルト君の好きなものを外食しに行くということで、俺も仙台駅まで乗せて行ってもらった。


みんなで話してるところに混ざってワイワイ盛り上がりたかったんだけど、少しでも気の集中を途切れさせた瞬間、車内がスタンドバイミーのパイ食い会場になる恐れがあったので、ひたすら般若心経を唱えながら心頭滅却。


駅に着いた瞬間、猛ダッシュして身障者トイレにヘッドスライディングゲロ。






はぁはぁ…………ハルト………卒業おめでとう…………














「おおーい、昨日は楽しかったねーって、顔色悪すぎウケる。」



駅で待っててくれていたカッピーと合流し、カフェで少し打ち合わせ。
次に会うのは早くて4月の半ばかな。



エジプト、フランス、アメリカ、韓国、大阪、神戸、静岡、東京、そして仙台。


カッピーと世界中で会いすぎ(´Д` )



いつもありがとね。















東京に戻るカッピーを見送ったら1人でボンヤリ散歩した。


二日酔いが尋常じゃないことになっており、思考回路がストップしており、とりあえずダイソーとか行きました。


思考回路がストップするとダイソーに入りたくなります。








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大きなアーケード街をゆっくりゆっくり、路地裏をあてもなく歩く。

知らない道は楽しい。
ついこの道の奥はどうなってるんだろう、小さな食堂とかがあるんじゃないだろうか、素敵な出会いがあるかもしれない、

そんなことを考えると、ついそわそわして足を踏み入れてしまう。


外国でもずっとそうだった。
それこそが旅の原動力であり、冒険心ってやつだと思う。


遠回りして歩きたくなるのはなんのためだろうな。

知らないものを見たいから、という言い方以外の表現がどこかにないだろうか。








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夜になって、昔からの友達である仙台の友達と再会し、仙台っ子ラーメンを食べながらお互いの色んな話をした。

着実に仕事で出世をし、自分のやりたいことを組織の中で実現していっている姿はとてもたくましく、貫禄が出てきてる姿が嬉しかった。


俺はこの同い年の友達の目にどう映っただろう。
とりあえず二日酔いで死にかけてる風には見えただろうな、間違いなく。


ユウタ君、今度はゆっくり飲もうな。



















阿部さんに迎えに来ていただいて家に帰ると、すぐにリク君が抱きついてきた。

元気いっぱいのすずちゃん、頭のいい素直なハルト君、男前の長男ユウト君。

明るくて料理好きなお父さんと、ヒッチハイカーを家に連れて帰るような優しいお母さん。

とっても素敵なこのファミリー。

でもやはり、あの時は本当に死ぬかと思ったそう。





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「家にいたら家具が全部倒れてきて、1人でいたからどうしようもなくて、冷蔵庫が倒れてきてそれを支えてたんだー。」



明るくそんな話をするハルト君。
4年前だから小学校低学年のころにそんな恐ろしい目に遭ったのだ。

瓦が道路に散乱し、近隣の人たちみんなが叫びながら外に飛び出してきていたそう。




幸いこの辺りまでは津波は来なかったものの、大変だったのは津波だけではない。

電気、ガス、物資、ライフラインの寸断で、寒さに震え、食事を分け合い、近隣の人たちみんなで協力して助け合っていたんだそう。



断水が続いていた時、近くの公園で水道が出るという情報が入り、すぐに汲みに行ったところすでに行列が出来て何時間も待ち続けたんだそう。


旦那さんの仕事柄、練炭を持っていたことが幸いし、練炭でお湯を沸かし、それをペットボトルに入れ、みんなで抱いて寝むっていたらしい。






他にも当時の苦労した話は無限にある。




スーパーが食材を駐車場に広げて販売したはいいが、買うために何百人も行列ができて雪が降る中、4~5時間も待った。



ガソリンがあれば車でヒーターにあたることができるが、肝心のガソリンがガソリンスタンドにないのでどうしようもない。

そしてタンクローリーがあそこのガソリンスタンドに入る、という情報が入ると一瞬にしてみんなつめかけて長蛇の列。しかも制限があって一台20リットルしか売ってくれなかったそう。











こうした話はネットやニュースである程度聞くことができる。

でも現地で、震災を経験した人から直接聞く話にはニュースでは想像することができない苦労や悲しみがある。



現在、仙台市内にはホームレスが増えてきてるという。
それは復興のために県外から流れてきた日雇労働者たちが、復興が進むにつれて仕事を失っていき、住むところがなくなってしまったからだ。







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仙台を見る限り、復興は確かに最終段階に入っている。
しかし人々の心に消えない傷があることは明白だ。


仮設住宅、就労支援、原発、大きな問題ばかりが取りざたされるけども、現地ではその他にもあまりにも多くの歪みや溝が存在しているんだと思う。



それもいずれは水が土を削るように馴染んでいくものなんだろうな。



明日から石巻。


もっと、深く現状に潜り込んで行くぞ。












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