2015年3月17日(火曜日)
【福島県】 喜多方市 ~ 【山形県】 天童市
「愚か者の図」

フィリピンパブです。
ヤスさんとヤスさんの友達と行って上半身裸になって女の子たちに後ろから抱きついてお店の子全員と列車シュポシュポしました。
頭おかしいです。
でもそんな頭おかしいことが起きてしまうフィリピンパブ。
欲望の限りを尽くしたあと1万7千円というチェックの紙を見て3人とも普通に真顔になりました。
え、バカじゃないの?ってなりました。
「アリガトマシター。」
「アイシテマスー。」
事務的に見送られ、寝静まった喜多方の町を歩きながら、なんだか3人で不思議な一体感に包まれました。
愚かなことをすると、絆が深くなります。
う、うーん………それにしてもあの腰と二の腕のむっちりした感じはエロすぎた…………
このもんもんとした気持ち、どうしてくれるんだ…………

そんなもんもんとしたままお友達の家でみんなで雑魚寝し、朝遅くに目を覚まして風呂に行こうぜーと家を出た。
二日酔いもなく、体調も良くなったようで、太陽の光がとても気持ちよかった。
喜多方の町はささやかな賑わいで、チラホラと観光客の姿も見られた。


この「あじ庵食堂」のラーメン。かなり美味しかった。
塩ベースの背脂にしたんだけど、まあ見事な味わいだった。
値段は650円!!これぞいい店!!

お風呂でゆっくり湯船につかり、サウナで汗を流し、お酒と疲れを綺麗に体から排出し、さっぱりしたところで、お世話になったヤスさんともお別れ。
町外れの幹線道路まで送ってもらい、再会の握手をした。
次はいつ来られるか。
ヤスさん、元気でいてくださいね。
ありがとうございました!!
よーし、次の目的地は仙台。
タイムリミットは明日の16時。
16時に仙台でとある大事な人とお会いする約束をしている。
車止まらなくて行けませんでしたー、ごめんなさいー、で済む人じゃない。
遅れることはなにがあっても許されない。
喜多方から仙台までどのルートで行こうか迷ったが、ここから北上して米沢から山形経由で仙台に向かうルートが間違いないだろう。
今日は山形市まで行けたら上出来、最悪でも米沢まで行ければいい。
よーし、明日の16時までに仙台行くぞおおおあおお!!!!!

ドギャン!!


2秒で米沢行きゲット。
「うおう!!雪すげぇ!!いつもこんな壁みたいになるんですか!?」
「そうダバドゥビ、いつももっと高いシャバドゥビ。」
山形弁の再現が不可能です。
あ、僕としゃべるときはある程度標準語で喋ってくれるんだけど、助手席の奥さんと喋る時の会話は理解不能。
久しぶりのほぼ聞き取れない日本語が楽しくてあっという間に山形県に突入。
さらに時間があるからと、米沢を過ぎて赤湯の町まで送って下さったご夫婦。
しかも途中で温泉町に寄って山形名物の玉コンをご馳走してくださった。


くにゅっとした弾力、素朴な味がほのかに鼻から抜けて、とても懐かしい気分になる。
ああ、芋煮にしても、山形の飾らない田舎料理をもっと食べたいな。
ご夫婦を見送って、よーし、ヒッチさいか、

ドギャン!!

1秒で山形市行きゲット。
しかも1番仙台へ向かう車が多い天童市の国道48号線まで乗せていってくれたおじさん。
「仕事終わって帰るところダバドゥビ、いいところまで乗せていってあげシャバドゥビ。」
山形県民マジで優しい!!!
という山形県民の優しさによって18時の時点で仙台まであと1時間半という場所まで来てしまった。
仕事帰りの車がガンガン仙台方面へと走っていく。
こりゃ余裕で今日中に仙台まで行けちまうな。
うーん、でも、
早く行けるのはいいことなんだけど、あんまり早いと味気ない。
今夜は野宿したい気分でもある。
さっきカーラジオで聞いた天気予報では今夜は雨は降らない。
山形県の雪山に囲まれて野宿、なんてワクワクするワードだ。
頭の中に雪景色も寝袋が広がる。
旅は頭にイメージした理想をどれだけ再現できるかだ。
ヒッチの続きは明日の朝にやることにして、交差点にあるマクドナルドに入った。

挟むの雑すぎ。
手にソースとかつくのマジ嫌いです。
あまりに手を拭くので異常じゃないの?って言われます。
だから照り焼きチキンとか食べるときは細心の注意を払って食べます。
手がべちゃべちゃになって食欲がなくなります。
素手でお尻を拭かないといけないイスラム圏のトイレはきつかった……………
会津で大盛り上がりしすぎて日記が書けていなかったので、たまっていた日記を全て書いてしまい、返信が遅れていたメールも全て返し終わった頃にはマクドナルドの閉店時間に。
荷物を担ぎ上げて、ぼちぼち歩いた。
まだ交通量の多い国道を渡って、仙台方面に向かう脇道に入ると一気に車はなくなった。
真っ暗な畑の中の一本道をゴロゴロとキャリーバッグを転がしていく。
寝静まった農家の住宅地。
外灯がポツポツと遠くまで光っている。
途中、少し寒くなってきたのでバッグからダウンを取り出して着込んだとき、異変に気づいた。
バッグの下から水が漏れでている。
しかも尋常じゃない量。
な、なんだ!!!
慌ててバッグの中をチェックすると、数日前に入れていた1.5リットルの水がこぼれていた。
蓋がとれて半分くらいなくなっている。
バッグの中、ビシャビシャ……………

寝静まった真っ暗な一本道で途方に暮れる。
なんてこった…………
ふう、と縁石に座り込んだ。
夜空を見上げたら星が綺麗だった。
たまに静寂をやぶって大型トラックが轟音を上げながら仙台方面に走っていく。
あのトラックに飛び乗ったらどこまで行けるだろう。
色んな人が住む町を抜けて、また誰かの暮らす町にたどり着く。
行くあてのない夜が心地いい。
1人の夜の解放感に身体がとけていく。
白い息が夜空に登って消える。
とても気持ちよかった。