2015年10月23日(金曜日)
【奈良県】 奈良市 ~ 【大阪府】 北新地
風の声が聞こえる
シャッターを照らす斜陽
自転車の影が走る
喫茶店の軒先にゆれるカレーライスの旗
季節はうつろってうつろって
冷めた鉛の味が舌に残っている
誰かがうつむいている
軒先で
ひととおりの悲しみを僕にください
散歩道
知らんし。
なにそのツノ?
ていうか奈良フオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!
鹿おりすぎ。
なにここ?なんでこんな鹿いるの?インドなの?インドは牛か。
牛が町におるて(´Д` )
いや、奈良もかなりのもんだ。
何回か来てるけど町の中にいきなり鹿が現れる様子はいつ見ても異様だ。
マジで鹿まみれ!!!!
ニュージーランド羊おりすぎ!!!!
美人さんも鹿に夢中。
鹿になってあなたのほっぺを可愛くなめて、無邪気に抱きしめて華麗にバーにエスコートしてマティーニを飲みながらオリーブを食べさせてあげたい。
久しぶりの奈良です。
今日はカンちゃんがお仕事が休みということで、どこかドライブでも行こうかということになり、奈良をチョイス。
デートで奈良。
なかなかのベタチョイス。
はぁ!?
USJ行こうよ!!USJ!!それか難波で話題のスイーツ屋さんめぐり!!は?奈良?マジ奈良とかなめてるの?鹿がいっぱいとか知らんし。大仏?それナニ人?
みたいな女の子じゃなくてよかった。
奈良って言ったら京都以前の都があった地。
ナント綺麗な平城京ですね。
710年から、鳴くよウグイス平安京の794年まで都が置かれていた、というのが一般的な解釈だけど、実は他にも藤原宮とか難波宮とか長岡宮とか紫香楽宮とか、いろんな場所に都が置かれていた形跡があるんですね。
まだ日本がちゃんと国としての骨組みが出来ていない頃だ。
中国から仏教とともに様々な文化が流れ込み、日本はそうした歴史ある中国の国作りを参考にして都を建設していった。
なので奈良にある大きな寺院は、全体がお城のようになっており、京都にあるものよりも中国風のニュアンスが強い。
平安京になるとだいぶ日本的な文化の熟成があるが、それ以前の奈良はまだまだ中国のお手本段階。
唐招提寺や法隆寺を見ると、この国がまだヨチヨチ歩きで、いろんなことが定まっていなかったんだなという雰囲気がなんとなく伝わってくる。
京都の完成された美しさももちろん素晴らしい。
でも奈良には、国が形成されていくあやふやな未熟さが枯れた化石のように残っている。
外国人観光客にも、京都より奈良のほうが好きというマニアックな人も少なくないそうだ。
久しぶりの奈良。
中心地にやってくると、古い町家がポツポツと見られた。
でも京都みたいに町自体が全然大きくなく、すごく小ぢんまりとしている。
県庁所在地のど真ん中だというのに観光客くらいしか歩いてないし、脇道の商店街アーケードはなんとも寂れた田舎の風情だ。
奈良ってこんなに田舎だったんだなぁ。
ていうか鹿せんべい売りすぎ。
「じゃあカンちゃん、鹿にご飯あげようか。」
「えー、絶対みんな寄ってきて襲われるしー。うち関西人やねんから知ってるんやよー。」
「大丈夫大丈夫、みんな可愛いから襲ってきたりしないから。ホラ、こうやって頭をなでなでー。」
「うん、やってみる。じゃあら150円ね。イヤアアアアアアアアアアア。離してーー。」
鹿も可愛いけどカンちゃんが可愛い。
はい、あーん。
運慶の仁王さんの前でオシッコ!!
やりたい放題!!
さてさて、500円払って東大寺に入場。
相変わらず東大寺の建造物は度肝を抜かれるスケールだ。
どれもすさまじくデカイ。
こんなもんを700年代の中期に作ったってんだから人間は昔っから頭いいよなぁ。
東大寺を作らせたのは聖武天皇。
今も日本全国に残る、国分寺というそれぞれの国を統括するお寺の総本山がここだ。
現当主が221世というからビビる。
当時の有名なお坊さん、行基や、さらにインド出身の僧を迎えたりして創建したところに、いかに国家の威信をかけたプロジェクトだったかが分かる。
昔はこの大仏殿の両側に七重の塔が建っていて、他にもたくさんの伽藍があったらしいんだけど、合戦のたびに焼失して、今では奈良時代当時の建築物はほとんど残っていない。
この大仏殿も江戸時代の再建。
しかしそれでもほとんどの建造物が国宝、そして世界遺産に登録されている。
外国人が訪れる日本の観光地トップ30くらいには入るんじゃないかな。
境内は日本全国からやってきているツアーのお爺ちゃんお婆ちゃん、同じく日本全国からの修学旅行生、ファミリーやカップル、卒業旅行の大学生などがわんさかいるんだけど、それと同じくらいの数の外国人観光客がひしめいている。
割合は欧米人2割、アジア人8割ってとこか。
中国人の数半端じゃない。
そんな名実ともに日本を代表する寺院の中に突入。