2015年9月16日(水曜日)
【三重県】 松阪市
さてさて、結構
長かった今回の大阪滞在。
たくさんの懐かしい人たちに挨拶に行けたし、美味しいものも食べたし、面白いエピソードもあったし、大満足の滞在だった。
いやー、色んな人に会えてよかった。
みんな変わらず元気でよかった。
大阪いいなぁ。
どこに行くにもちょうど真ん中だから東京も九州も行きやすいし、ほどよい都会だし、まぁ本当は自然がもっとたくさんある富良野に住みたいんだけど、それはまだもう少し歳をとってからでもいいのかな。
大阪に住んだらきっとかなり面白い日々が送れるたろうな。
来年あたりから考えてみようかな。
そうなったときは関西の皆さん、どうぞよろしくお願いします!!
やっしゃ!!
これにて今回の関西編は終了。
東京でのイベントに向けてぼちぼちドライブして帰るぞ。
しかも今回は一緒に行ってくれる人がいる。
カンちゃん。
リア充殺すとか言わないでください。
旅仲間のカンちゃん。
日本に帰ってきてもう1年以上経つので、そろそろ旅に出たくて出たくて禁断症状出まくっててリスみたいに木の実をカリカリカリカリやってるみたい。
4~5日かけて東京まで小旅行する?と言ったら喜んでついてきてくれることに。
しかし女の子だ。
僕の旅スタイルについてこられるのか。
「カンちゃん、車中泊とか大丈夫?」
「車中泊やったーーー!!!旅したいよーー!!!ウチ免許証ないから運転変われやんからゴメンね。毛布とか持っていったほうがいい!?」
初めての車中泊にワクワクしているカンちゃん。
さすがはインドや東南アジアをバリバリ行ってるバッグパッカー。免疫が違う。
これでホテルはー!?とか言われたら困ってしまう。
僕が楽しいと思うことを同じように楽しんでもらえるって、こんなにも居心地がよくて嬉しいものなんだな。
というわけで大阪を出発したのがお昼過ぎ。
名阪国道をぶっ飛ばして向かったのは三重県だ。
Googleマップで道を見ながら最短を走るルートで行ってるんだけど、このGoogleマップがなかなかのくせ者で、本当に最短ルートを検出してくれるもんだから山奥の細い道とか集落の中の生活道路みたいなところを走らされてしまう。
確かに最短だけど、もっとスピードが出せないと結果的に遅くなってしまうというトラップ。
ちゃんと自分でルート出さないとやっぱりダメだよな。
おかげで青山高原を超える道を走ったんだけど、夜の青山高原でしかも濃霧になってきた。
ろくに外灯もない真っ暗な道。
ヘッドライトで照らしても10メートル先も見えないような状況。
僕はこんなシチュエーション慣れてるけどカンちゃんはさすがに怖がっている。
「大丈夫?気をつけてね………」
「大丈夫大丈夫、こんなのいつものことだよー。この前までこんな山奥の地面の上でマット敷いて寝てたんだからドライバーからしたらめちゃくちゃ怖かっただろうね。」
実は青山高原が三重県内ではなかなかの神霊スポットだということは内緒にしておいた。
泣き出したら困るもんな。
そんなこんなで峠を滑り降り、町の明かりが見えてきたらそこはもう松阪市。
そして待ち合わせしておいたお店に入ると、すでに仲間たちが揃っていた。
三重県は日本の中でもトップ3に入る友達の多い県。
日本一周、そしてその後の日本歌い歩きの時に数え切れないほどライブに来た。
いいライブハウスがあり、いい飲み屋街があり、そんな場所で歌っていく中で本当にたくさんの友達ができた。
松阪牛の焼肉は数えられるほどしか行ったことないけどね。高い!!
日本中に音楽仲間がいるけど、その中でも苦楽を分かち合い、ステージで何度も火花を散らしてバトルしたライバル。
それがこの男!!
東海の怪人、剛兵太。
四畳半パンクというスタイルを持ち、ステージに立てば、お前らみんなみんな死ねばいいのにいいいいいいいぎゃあああああああああ!!!!!!というそのあまりの絶叫で観客が泣き出し、泣けば泣くほど気合いが入りマイクを完全に口にくわえこんで叫び、弦をほとんど切ってライブを終えたら喉も切れててトイレで血を吐いて、霊感のある人にあなた狐が憑いてますと言われるただの優しいお父さん。
本当、ただのアットホームパパ。
「この前なんて書いたTシャツ着てましたっけ?」
「ああ、寝不足、やね。ニコニコ。」
腰が低くて優しくて、虫も殺せないような人だけど、ステージに立ったら通りすがりの在日ですうううううううおべべべべべ!!!!!!!と叫ぶ。
そんな剛さんと何度殺し合いのライブをしてきたか。
表現は自由。
どんなに批判をされてもそのスタイルを貫き続ける剛さんには本当に尊敬の念しか湧いてこない。
「いやー、世の中が蓋するものわさわざ開けとるんやから何言われても仕方ないもんでなぁ。でも真実はそこにあるでなぁ。」
そんな剛さんはいつでも、やっぱすげぇなって思わせてくれる大事な大事な仲間だ。
いつもタコ焼き食べさせてもらってるちょいワルタコ焼き屋さんのヒロヤさん、そして三重県の四畳半パンクの次世代を担う若手のこうの君も来てくれ、みんなでお好み焼き会。
さらにこの前の全国放送のラジオを聞いてご連絡をくださってからの縁である岩田さんという方も駆けつけてくださり、大人数でたくさんいろんな話をした。
ブログからご連絡をくださる方はたくさんいるんだけど、ラジオからってのは珍しい。
やっぱ全国放送の力ってすごいなぁ。
この岩田さんは津市の山にある美杉村というところで農業をしながら民宿をされているかたで、是非一度美杉に来てライブをやってくださいというお話をいただけた。
田舎暮らしなんだろうけど、都会からの移住らしく、垢抜けた雰囲気の岩田さん。そしてご友人の高田さん。
こういったみなさんと田舎の暮らしにスポットをあてたイベントとかできたら面白そうだよなぁ。
岩田さん、高田さん、遠いところお会いしていただきありがとうございました!!
お好み焼きを食べたら剛さんたちと知り合いが新しくオープンしたバーに行ってさらに音楽トーク。
このバーのマスターも、昔松阪市内でライブバーをやっていて、何度もそこでライブに出させていただいた。
場所は変わったけど店名のロケットバーは一緒だったし、マスターの変わらない笑顔に一気にあの頃を思い出した。
アングラフォークの代表格といえば、現在だと遠藤ミチロウ。
若手だと竹原ピストル。
もちろん他にもたくさんいる。
みんな僕みたいに全国のライブハウスを旅して回っているので、俺この前あの人の前座やったんだぜ!っていうような会話がすぐに飛び交う。
全国を回っていなくても、剛さんのように地元でバリバリに活動している人たちがたくさんいて、旅回りのツアーミュージシャンたちを迎え撃つわけだ。
フォークは文字通り人々、大衆という意味。
フォークソングは誰もが触れる生活の一部の歌だ。
そういったものなので、別に何がフォークということもない。
強いていうならカントリーの流れを汲む、ボブディランや吉田拓郎たちが作ったイメージを踏襲したもの。
別に表現は自由。
しかし当たり前に世の中にあるのは人々の共感を得やすい歌だ。
恋愛とか、家族とか、励ましとか、思い出とか、そんなのが一般的にはウケる。
詩を文学的に小難しくしたり、コードを不協和音ギリギリにしたり、まして世の中のタブーをひっくり返したりしたらそりゃほとんどの人がそっぽを向く。
でもそこにこそ真実を見つける人だって当然いる。
誰に何言われようが自分のやりたいことを貫く。
それはとても厳しくて、怖くて、傷つきやすい。
だからやる価値があるんだろうけどね。
売れない絵描きは画商の言う通りに売れる絵を描いてオシャレな帽子を買ったけど、もうあの頃の白い空の絵を描くことはできないんだ。
みんなで白い空を描こう。
いつまでも歌い続けるんだ。
ていうか剛さんから新しいCDもらったけど、タイトル(´Д` )
黒い手帳。
沈められる我の唄。
お、お互い頑張りましょうね、剛さん^_^