2015年8月17日(月曜日)
【東京都】 お台場 ~ 中野新橋 ~ 三軒茶屋
東京の街の中を車を走らせていく。
林立するビルの隙間をレーシング会場みたいに入り組む道。
少し気を抜いたら事故を起こしてしまいそうなほどに車がビュンビュンに走り回っており、道も複雑だ。
未来都市みたいに車が宙を飛んだりはしないけど、それに近いくらいたくさんの道が上空、地下を張り巡らされている。
久しぶりの東京のドライブ。
なかなか楽しい。
途中、三軒茶屋でカッピーを拾って一緒に走った。
数週間ぶりの再会で、話すこともたくさんある。
俺が東北・北海道に行っている間、カッピーもいろいろ忙しくしていたみたいで、イベントのために東京から群馬の渋川あたりまで自転車で行くという暴挙に出ていた。
頭おかしい^_^
片道170キロ。
間違いなく死ぬ^_^
しかしこの男は、朝に東京を出発。夜に瀕死で到着して、1泊して次の日、間髪入れずにまた同じ道を自転車で帰ってきたという。
いつも僕に、フミくんはいつも無茶しすぎだよ、と言ってくるけど、実はこの男のほうが頭がおかしいんじゃないかと思える。
車を走らせながら色んな話をした。
これからどういうふうにやっていくのか。
7月3日の世田谷区民会館ライブが終わって、ひとつの情熱が燃え尽きたような、区切りがついたような空気が否めなかった。
もちろん、あそこはスタートラインであり、今まさにスタートダッシュの最中であるはず。
次の大きな目標に向かっているはず。
でも、どこかカッピーとの意思の疎通ができていない気がして空中で漂っているような感覚だった。
カッピーは僕のためにできる限りの時間を割いて、動いてくれている。
それなのに僕はカッピーの思うようには動かない。
いつも自分のイメージのままに突き進んでいる。
カッピーは誰よりも僕を理解してくれている。
僕が旅人としてここまでやってきて、色んな人が協力してくれている状況。
とてもありがたいこと。
しかしいつまでもそれに甘えているわけにはいかない。
キチンと周りと対等の対場で仕事ができていくことをカッピーは望んでいる。
そのために僕がしなければいけないことを、カッピーは僕に示してくれる。
でもそれが僕のやりたいこととは限らない。
むしろ食い違うほうが多い。
最近そんなモヤモヤの中で、2人で切なく気遣いあっていた。
キチンと会って話したかった。
カッピーは僕のことをこれでもかということ理解している。
ありのままであるべき。
道なき道を草を踏み分けて進んでいく馬鹿な僕だからこそ、カッピーはそばにいてくれている。
それを信じている。
でも方向性を間違えば、ほんの小さなことで関係は終わってしまうような気もする。
とっくに友情は超えている。
俺はカッピーを無条件に信じている。
レインボーブリッジを渡ると、お台場の夜景が見えた。
東京のど真ん中にある人工の海は、人工の夜景をうつして美しく揺らめいていた。
久しぶりに見るフジテレビの建物が夜空の雲を赤く照らしている。
こんなところにビーチなんてあんのか?
半信半疑で車を降りて海辺に歩くと、そこには信じられないけど綺麗な砂浜が広がっていた。
弧を描く砂の波打ち際には、わずかだけど波が打ち寄せて潮騒を作っていた。
故郷の美々津が少し浮かぶ。
でも海の向こうにあるのはテトラポットではなく、高層ビル群だ。
いい場所だ。
ここで日曜日にイベント。
たっくんとのぶきさんと3人で、どんな空気が作り出せるだろう。
砂浜を少し歩いて、カッピーの待つ車に戻った。
それからカッピーが少し行きたい場所があるということで、中野方面に向かった。
山手通りを北に上がれば、渋谷を越えてすぐに中央線だ。
時間は20時を過ぎているので、交通量も減ってきている。
夜の環状道路を快調に走っていく。
しばらく走り、あと少し、そろそろ左に曲がったところが目的地、というところだった。
目の端に何かがうつった。
と同時にカッピーも声を出した。
「お、ヒッチハイカーいるよ。」
ドギャン!!!!
看板を持っているのが見えたが、夜なので何を書いていたのかは見えなかった。
でももちろん即ストップ!!
隣に乗っているのが女の子なら考えるが、旅人で一緒にアメリカをヒッチハイクで旅したカッピーなら迷う余地はない。
車を端に寄せると、すぐに男が駆け寄ってきた。
助手席の窓の外に現れたのは、外国人だった。
「どこ行きたいのー!!」
「グンマー!!!」
ちょ、群馬くらい漢字で書こうよ(´Д` )
インドネシア出身でオランダに住んでいたという彼。
日本語は一切ダメで、英語での会話だ。
もうずいぶん英語を喋ってないのでほとんど忘れてしまっているが、まぁまだなんとか会話できる。
「俺もヒッチハイカーなんだよ!」
「ワオ!!まじかい!!」
「んー……乗せてもいいけど、ここから10分くらいしか先に進まないよ?」
「全然オッケーだよ!ヒッチハイカーならわかるでしょ?どんなに少しの距離でも進めるのはヒッチハイカーにとって嬉しいことじゃん!!」
おお、その通りだよ。
じゃあそういうことなら乗っていきな!!
「群馬は何しに行くの?」
「イエス!アイドンノー!」
「アイドンノーて。じゃあ群馬のあとは?」
「イエイ!!アイドンノー!!」
「……どれくらい日本を旅するの?」
「アイドンノー!!」
「てめーコノヤロウ最高じゃねぇか!!」
「イエーイ!!」
こいつもまた筋金入りの旅人。
カッピーが横で、またこういうやつを引きつけるなぁと笑ってる。
本当、面白いエピソードには事欠かないな。
とはいっても、僕たちの目的地は中野。
あっという間に中央線の下まで来てしまった。
僕たちもそんなに時間はない。
それでも、どうする?とカッピーに聞くと、もうちょい行こうよと言う。
やっぱりカッピーは優しい男。
そして気がついたら川を越えて埼玉突入。
走りすぎ(´Д` )(´Д` )(´Д` )
だって良いヒッチハイクポイントがないから(´Д` )(´Д` )(´Д` )
「フミさん、もうこのあたりでいいよ……?戻らなきゃいけないんでしょ?」
「大丈夫!!!ちょっと待つんだ!!俺はヒッチハイクのプロだ!!これ以上ない完璧なヒッチハイクポイントに降ろしてあげるから!!!
」
「で、でも本当に気にしないで。どこでも僕はヒッチハイクできるから。」
「わーってる!!わかってる!!ヒッチハイクの辛いところは、道の狭い変なところで降ろされてそこから1時間も2時間も歩いてポイントを探さないといけないところだよね。できれば町外れ。一本道の路肩の広い場所!!俺に任せとけえええ!!!!」
気がついたら浦和。
カッピー苦笑い。
「よし!!ここ!!ここしかねぇ!!ここからすぐつかまるよ!!」
「イエス!!ここはパーフェクトです!!さすがヒッチハイカー!!」
ようやく浦和の国道17号線沿いにいいポイントを見つけておろしてあげた。
この道ならうまくいけば今夜中に群馬まで行けるかもね。
「いやー、本当にありがとう!!」
「ところで俺はフミ。君は?」
「僕の名前はオノ。ありがとうね。」
「オノォ!?俺も小野だし!!」
まさかの兄弟。
「本当フミ君といるとなんか起こるよなぁ。引き寄せる力ハンパじゃないよ。」
今のところカッピーと俺でやったことなんてたかが知れている。
いろんな人の協力があったからこそ、ここまで来れている。
本当俺たち奇跡頼りだよな。
でも奇跡を起こすのも力の内だ。
外灯の下、笑顔で手を振るオノ君を残し僕たちは東京に戻った。
それから中野で用事を済ませ、ヨンチャに戻った。
いつもの常連メンバーがウダウダやっていて、ビールを飲むと疲れた体に染みてすぐに眠くなってしまった。
カッピー、いつもありがとうな。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次のイベントは9月の20日、日曜日!!
六本木CUBEというイベントスペースにて異業種交流会です。
まだ異業種交流会ってのがよくわかりません。合コンでしょうか?違いますか。そうですね死にます。
死にません。
旅好きが集まる会のようで、僕がゲストとしてお喋り&弾き語りをさせてもらいます。
今回は主催者さんのご意向もあり、本の中で書けなかったエグい話を中心にしてもらいたいとのこと。
僕は思いました。
(ほう、君もか。)
これがマウント斗場のセリフだと分かったとは話が2時間できそうです。
というわけで9月20日は刃牙の話を中心にやらせていただきたいと思います。旅のエグい話も!!
女子にひかれるだろうなぁ…………
質問とか飛び交うアットホームなイベントにしましょう!!
「金丸さんってスペインで牛に追われてましたけど、鎬昂昇みたいに紐切りでやっつけなかったんですか?」
みたいな質問、お待ちしてます!!
ていうか合コンしてええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!
【第33回 異世代交流会】
★日にち………9月20日
★場所………六本木CUBE
★時間………13時~16時
★チケット………2000円ワンドリンク付き
誰でも参加OK!!
海外経験豊富な人たちが集まるので、興味のある方はたくさん友達作っちゃいましょう!!