2015年8月4日(火曜日)
【北海道】 旭川市
どうもー
やっぱり犬がいいなぁ。
豚も好き。
将来なに飼おう。
さて、ゆうべ一緒にジンギスカンをしたサトシさんご家族が、買い物がてら旭川まで送って行ってあげるよということで、乗せて行ってもらうことに。
そう、今夜は旭川の尊敬するアーティスト、スガデガスさんとのツーマンガチバトル。
会場は、ツアーミュージシャンたちの間ではよく知られた存在である有名ライブバー、旭川フォークジャンボリー。
憧れ続けたスガさんとのライブがこんな最高の形で実現するなんて嬉しすぎる。
思いっきりぶちかますそ。
地元の人間であるサトシさんなので、旭川に向かうのには裏道を使う。
この時期は観光客のレンタカーが国道を埋め尽くして渋滞が起きるので、田園地帯の中に縦横に張り巡らされた農道を走ったほうがスムーズにいく。
そして風景も素晴らしい。
富良野、中富良野、上富良野、美瑛は、どこまでも広がるゆるやかな丘陵地が農地になっており、まるで大地が波打つ海のように見える。
そこに様々な作物が育っているので、色がまるでパッチワークのようになる。
サトシさんが見晴らしのいい場所で車を止めてくれた。
風にそよぐ麦の黄金色。
風が形を表し、どこまでも吹き抜けていく。
風の行方に好みを晒せば、たくさんの想いが頭の中を渦巻いている。
やっぱり富良野は楽園だ。
旭川に到着し、ここでサトシさんたちとはお別れ。
サトシさん!奥さん!ありがとうございました!!
みんなと別れて久しぶりの旭川の町を歩く。
旭川もまたアイヌ民族がたくさん住んでいた地で、町の中にはアイヌの民族資料館があったり、郊外に行けばアイヌの聖地であるカムイコタンがある。
自然とともに暮らしていたアイヌを追いやって大和民族が北海道を侵略したわけだが、今ではそれなりに高いビルが並ぶ都会だ。
こんな北の大地にこんな風に拓かれた町があることに、ほんの少し違和感もある。
アイヌの血族たちは今も先住民差別を受けながら暮らしている。
まぁ昔の小難しい話は置いといて、旭川は僕にとって非常にアツい町。
町を歩けばいたるところで目に入ってくるのが例のアレ。
ラーメン屋さん。
そう!!北海道はラーメン大国!!
一般的に、
札幌のミソ
函館のシオ
旭川のショウユ
と言われている。
札幌に並ぶラーメン激戦区であるこの旭川。
北海道作りの碁盤目の町を歩けば、そこらじゅうにラーメン屋さんが軒を連ねている。
旭川ラーメンの代表格といえば青葉や山頭火、そして梅光軒のなんかの名だたる超有名店たち。
しかし本当の旭川人たちはそういったチェーン展開しているようなお店にはほとんど行かない。
お店をいっぱい作る前までは美味しかったんだけどねぇー、と口を揃えて言っている。
そんな地元民たちが行くのは、地域に密着したラーメン屋だ。
観光客が行かないような隠れた名店がこの旭川にはたくさんある。
よーし!!!
ここはラーメン好きとしてそういった地元民に愛される名店を探し出して突撃するぞーーーー!!!!!!!
そんでやってきたのはここ!!!!
ベタって言わないでえええええええ(´Д` )!!!
ラーメン通の人たちからの舌打ちが聞こえてくる(´Д` )
はい、旭川の老舗、蜂屋です。
口に入れるとすごい魚介の香り。
アジのダシをとっているらしい。
それと豚骨。
あと店内暑い。
北海道のお店、ほとんど冷房かけてくれないから結構暑い。
てかみんな冷房つけてなかったりする。
必要ないから。
でもラーメン屋には欲しい…………
んー、この前の新宿の塩ラーメン屋さんでもそうだったけど、僕は魚介メインのスープは苦手みたいだ。
もちろん蜂屋は60年以上続く地元に愛されるお店。
一食の価値ありです。
さて、腹ごしらえを終えたらいきなり眠くなってきたので、旭川の町の真ん中を貫くホコ天の通り、買い物公園のベンチで爆睡。
1時間くらいしてスガさんからの電話で目を覚ました。
よし!ライブだ!!
やってきたのは旭川の繁華街、通称サンロク。
3条の6丁目だからサンロク。
北海道の都会は町名じゃなくて縦の道と横の道の組み合わせで構成されている。
全然わからんけど、慣れたらすごくわかりやすいみたいだ。
そんなサンロクの真ん中にあるビルの3階に旭川フォークジャンボリーはある。
スガ先生、準備よすぎ^_^
だいたいライブバーのライブってチラシもないのがほとんどなんだけど、今回はこんなにカッコいいチラシを作ってくださった。
しかも、チケットまで印刷してきてくれ、さらにはもぎり用のテーブル、イス、カンカン、看板用のイーゼルなどを車から運んできて、完璧なる準備。
さ、さすがは小学校の先生…………
子供の見本となる人だ…………
「あー!!どうもー!!今日はよろしくお願いしますー!!ふかぶかー!!」
お店の中に入るとキチンとおじぎをして挨拶をするスガさん。
腰の低い人だなぁ。
この旭川フォークジャンボリー。
どうして弾き語りをやる人間の間で有名なのかと言うと、やっぱり野狐禅がデビュー前からここでやっていたというのが有名。
旭川出身の野狐禅。
まだ全然駆け出しのころの彼らがここでライブを重ね、修行を積み、メジャーデビューをして世に出た。
そんな経緯で、アコースティックをやる人間の間ではここは独特な存在感があるのだ。
「マスター、この店って歴史ありますよね。20年以上ってすごい!」
「あー、みんな真面目にやりすぎなんだよ~。真面目にやろうとするから潰れちまう。俺みたいにちゃらんぽらんにやってたら20年も続くんさ~。」
そんな力の抜けた雰囲気のマスター。
ぱっと見、テキトーそう。
でもアーティストに対して厳しい雰囲気もバリバリだ。
いい加減なことは絶対できん。
このお店で野狐禅が育ったのかー。
ピストルさんもハマノさんも、変わらず元気に歌ってるみたいだ。
よっしゃ!!
時間になって店内は満員御礼!!!
ライブスタート!!
まずはスガデガスさん。
上から読んでもスガデガス、下から読んでもスガデガス。
名前が物語るようにスガさんの曲はユニークなものばかり。
例えばスガデガス、みたいに曲の歌詞が全て回文になっているものや、日本語でありながら英語のように聞こえて、しかもそれがどちらも意味を持っているというようなものなど、こだわりがすごい。
そういったものを駄歌詞、ダガシと呼び、ストレートでセンスあるロックンロールに乗せる。
マジ天才。
音楽って本当いろんなことやっていいんだよなって目からウロコだ。
みんな、例えばインドの民族衣装のサリー、これをテーマに曲を作るとして、出だしの歌詞を何にしますか?
サリーです。あのヒラヒラしててカラフルなやつ。
あれをテーマにする。
どんなだろ?
スガデガスの出だし。
「カセンコンボウラジメーン!!」
なんのこと?って思ってよく聞くと、
化繊混紡、裏地、綿。
サリーの素材らしい。
マジ天才。
旭川フォークジャンボリー。
マスター自身がフォークシンガーなので、歌い手を理解した気持ちいい音を作ってくれる。
すごくやりやすくて、世界の中に入れた。
楽しかった…………
ずっと一緒にやろう、と言っていたスガさんとのツーマン。
真面目なスガさんはこの日のためにめちゃくちゃリストを練り上げてきていた。
それがよく分かる構成だった。
ひとつひとつのステージに全力で臨むこと。
そんなの当たり前。
全力以上のものもどんどん開発していかないといけないよな。
この日はスガさんのお宅に泊めていただけた。