2015年11月27日(金曜日)
【大阪府】 難波
~ 【京都府】 福知山
四国への旅もひと段落し、大阪に戻ってきて次のライブは来週末。
大阪でやるべきことはいくつかある。
まずは四国でお世話になったくーさんと豊田さんにお礼の品を送ろうとお買い物にでかけた。
先日青山さんにいただいたママチャリにまたがって、梅田から難波へ向かってのんびりペダルを踏む。
日本中の商店街で埃をかぶってるマダム洋服店。
そんな時代の遺物みたいなお店が未だにズラリと並ぶ船場の商店街は大阪のおばちゃんたちで大にぎわい。
そこから通りを抜けると、一気に若者たちの最先端ファッションビルがそそりたつ心斎橋だ。
冬晴れの太陽が輝く道を気持ちよく自転車をこぐ。
あー、都会だなぁ。
おとといまでうどんまみれの四国で山に囲まれていたのになぁ。
人が多いなぁ。
みんなオシャレだなぁ………
するといきなり自転車に何かが引っかかった。
ぬお!!
あああ!!
いやあああああああああああああ!!!!!!
塩田さあああああああああああん!!!!!!
これどうしたらいいんですかああああああああああ!!!!!!!!
泣きそうになりながら道の真ん中でなんとかほどこうとするとかなりガッツリ巻き込んでいてどうにもならない。
大阪の人懐こい府民たちが、大丈夫ですか?と声をかけてくれるが、どうやってもほどけない。
しかたなく強引に引き抜いた。
破れちゃったー…………
ちゃんと綺麗に縫おう……………
みんなも気をつけてね。
それから難波パークスに行き、オシャレビルの中で色々買い物をして、そのまま四国に発送した。
まだ12月なのにすでにクリスマス商戦は始まっており、プレゼント用の商品がたくさん並べられていた。
切なくなるなぁ。
もうこんな季節なんだなぁ。
夜になり、車を走らせて大阪を出た。
この金曜、土曜をどこで歌おうか悩んで、結局決めたのは京都府の福知山市。
すでに日本中のめぼしい町はほぼ歌い尽くしている。
あの頃の記憶は薄れてはいるけど、そんな記憶に残っていないってことは福知山市は確か稼げない町なんだよなぁ。
でも、俺はあの頃の俺ではない!!
今の俺ならあの頃ダメだった町でも稼げるんじゃないのか!!?
チャレンジする価値はある!!
というわけで2時間かけて山をいくつも越えて、福知山市に到着した。
おお………なかなかの寂れ具合ですね…………
福知山っていったらこの辺りでは1番の都市だ。
きっとちゃんとした飲み屋街があるはず。
外灯がポツポツと光る静まり返った町を歩いて行くと、住宅地の中にささやかな飲み屋街を見つけた。
こ、これか…………
人がほぼいない。
一応それなりにスナックや居酒屋がかたまってはいるけど、あまりにも活気がない。
通りの真ん中には、いかにもピンサロ丸出しっていうお店が看板をあげている。
こんな飲み屋街の真ん中にそうしたピンクのお店があるってのが結構違和感がある。
こりゃやっちまったかなぁと思いつつも、ここまで来て何もせずには帰れない。
とりあえずピンサロの呼び込みのおじさんに一声かけて路上を開始した。
すると3曲目の段階で目の前の家から人が出てきた。
「おーい、勘弁してくれんかなぁ。ここ民家なんやわ。この隣も民家なんよ。」
「あ、スミマセン。すぐにやめます。」
だよなぁ………
はぁ、こりゃダメだとギターを下ろすと、一旦家に戻りかけたおじさんがまたこっちに向き直って言った。
「そこもあっちも民家なんよー。明日仕事なんだから頼むわー、ホンマよー。」
「それさっき聞きました、2回言わなくてもわかります。」
って喉まで出かかったけど飲み込んだ。
ことを荒立てる必要はない。
うるさくしてたのはこっちだ。
でも一度で理解したことをまた言われるとさすがにイラっとする。
こうやって追い討ちかけるように何度も言ってくるおじさんっているよなぁ。
言わないと気が済まないんだろうけど。
この前もこんなことがあった。
香川で金刀比羅宮に登っている時、石段の脇にある土産物屋さんの自動販売機コーナーで、一組のカップルがベンチに腰を下ろして休憩をしていた。
あの石段だ。
途中で休憩したくなるのも当然だ。
すると店主のオヤジが言った。
「ちょっとー、そこで休憩するんやったら何か買ってなー。そこはドリンクコーナーなんやからなぁ。」
あ、スミマセン、と立ち上がるカップル。
俺はそれを横目に見ながら歩いてる。
「あのねぇ、上見たらわかるやろー?ドリンクコーナーって書いてるやろ。」
「あ、スミマセン、行きますので。」
カップルはベンチを立ち上がる。
荷物を持ち上げて歩こうとするカップルにさらにオヤジの言葉は止まらない。
「なんの縁もゆかりもないモンが座っとったらいかんやろ、常識っちゅうもんがないんかい。」
カップルはそそくさと石段の向こうに歩いて行った。
それを見ててこっちがイラっとした。
そこまで言わんでいいやろ。
たかが自動販売機コーナーの前のベンチに座ってただけで。
と、まぁそれと俺の路上はまったく違う話だけどね。
家の前で歌われてうるさかったら一言では済まんか。
福知山、これでもかというほど見事に終了。
もうここに歌いに来ることはないだろう。
ていうかヤバい。
こんな天気のいい週末に歌えないなんてマズすぎる。
急いで車に戻ってエンジンをかけた。
地図を見て、どこか他にいい場所はないか探し、向かったのは兵庫県の明石市。
あそこは確か昔歌ってそこそこ稼げた覚えがある。
また2時間車を走らせて海沿いまで降りてきた。
そしてたどり着いた明石市の飲み屋街は…………
人が全然いない……………
寂しげにネオンがちらちら光っているのみ…………
終わった………………
あぁ、なにやってんだー。
おとなしく田辺あたりに行ってればちゃんと稼げたのに。
こうして日本で路上で稼いでいるけど、本当にちゃんと稼げる町ってのは、日本広しといえどそこまで多くない。
かなり限られてくる。
日本中でもキチンと稼げる町って10ヶ所ないんじゃないかな。
もちろんそれは生ギター生声の1人での弾き語りというスタイルでの場合だ。
他のやり方なら話は変わってくる。
今度、今まで日本全国で歌ってきた経験を活かして、ジャパン路上弾き語りガイドっていう特集をブログに書いてみようかな。
全国の町、ルールとか。
これ日本で路上やる人間にとってはかなり貴重な情報になると思う。
なんせ10年かけて培ってきた情報だからな。
このアメブロも年内で引越しをする予定。
その最後の締め括りの企画にしてみようかな。
それにしても、無駄にドライブして終了という金曜。
こうやって路上場所ってのは開拓していくもんです……………
そうして苦労して見つけてきた路上場所ってのは、言ったら企業秘密。
そう簡単に教えてたくないもんです。
漁師さんが自分だけの漁場を持ってるように。
あー、明日はどこで歌おうかなー。
次のライブは三重県!!!
松阪市!!!
三重のみんなー!!名古屋のみんなー!!
遊びきてえええええ!!!!
とびきり不吉な夜になること間違いなし!!
だって対バンはこの人だもの………
【ザ・弾き語りライブ】
★2015年12月6日(日曜日)
★三重県松阪市 『音楽屋 tak楽ki』
★チケット1000円
★14時半オープン
★15時 1部スタート
・小池洋也
・もみじ
・瀬古祐介
・ゆうきまん
・こうのひろなり
★17時 2部スタート
・剛兵太
・金丸文武
よろしくお願いします!!!