2015年8月30日(日曜日)
【福井県】 敦賀市
人と喧嘩になる話。
よく営業仕事をしている人が、取引先さんと話してはいけない話題があると聞きます。
野球と宗教。
熱烈に入れ込んでる人が多いので、意見が合わなかった時に仲違いしてしまいやすいため。
なのでこうしたキワドイ話は避けるべき。
とてもよく分かる。
そんなことで、と思ってしまうけど、実際宗教の違いで人は戦争してしまうからなぁ。
野球でもそう。
今関西にいるけど、トラキチっていうくらい阪神タイガースファンばっかり。
この前会ったタナカコウジも、甲子園でタイガースの試合がある時はだいたい球場に足を運ぶらしい。
もう生活の一部。
タイガースが全てって人もたくさんいる。
そんな人たちに巨人最高だよね!とか言ったらまず不信感が生まれそう(´Д` )
相手に気を使って、空気を読んで、言いたいことを言わずに話を合わせる。
大人として大事な技術。
そして日本人はその技術に長けている。
でも、やっぱり言いたいことはある程度言いたい。
僕のこのブログはたくさんの人が読んでくれているので、デリケートな話には触れないのが無難だ。
無難、なんだけど……………
言いたいことは言いたい!!
デリケートな話題。
今日もいってみよう。
ミキオさんの家で目を覚ますと、ゆうべのウィスキーがきいて見事に二日酔いだった。
き、キモい………
吐きそう………
動きたくない………
「ふみたけくーん…………ワイもやわぁ…………」
ミキオさんも見事に二日酔い。
2人して青い顔してフラフラと家を出た。
さぁ、二日酔いからのご飯とえばこれしかない。
デリケートな話題ひとつ目。
ラーメン。
敦賀は昔からラーメンの町。
今や敦賀ラーメンブランドとして大都市のラーメン博物館なんかに出店するほど有名なラーメン屋さんもちらほらある。
もともとは戦後に屋台から始まったこの敦賀ラーメン。
アーケードのかかったメインストリートにはかつてズラリと屋台が並んでいたらしく、今でも数軒の屋台が赤提灯をぶらさげている。
敦賀は第二次大戦の抑留からの引き揚げがたくさんあった町だ。
そんな暗い歴史の中で生まれ、愛され続けてきた屋台のラーメンは、どれもシンプルな豚骨鶏ガラ醤油。
素朴な、田舎の味がするそのラーメンには、最初のインパクトはない。
え?これが有名なの?って思ってしまうけど、不思議とまた食べたくなる。
そんな敦賀ラーメンの代表格が、全国にその名を轟かせる一力だ。
美味い。
懐かしい味。
中華そばといえばコショウが合う。
テーブルコショウをバサバサかけてスープをすすると、鶏ガラ醤油の甘い味わいにピリッとスパイスが加わってたまらなく美味い。
この一力。
かなり賛否両論ある。
えー?あんなの食べてんの?味わかってる?なんて言う人も多い。
ラーメンはかなりデリケートな話題だ。
いくら自分が美味しいと思う店でも全員が美味しいと思うわけじゃないし、自分がゲロマズと思う店が誰かの故郷のソウルフードだったりする。
そんな故郷の愛する味をけなされたら、そりゃあ誰だって頭にくる。
僕は不味いと思う、でもここのは最高だよね、とかってそれぞれの主張を認め合えたらいいんだけどなぁ。
なかなかそうもいかないよな。
僕も結構好き放題言うし。
とにかく、久しぶりの一力は最高にほっこりする敦賀の故郷の味だ。
スープまで全部美味しく完食。
二日酔いもだいぶよくなったぞ。
お腹いっぱいになったらミキオさんたちと別れ、のんびりドライブに出かけた。
敦賀で1番の観光地といえば、気比神宮。
市街地の真ん中にある、由緒ある大社だ。
来週から敦賀で1番のお祭りである敦賀祭りが行われるので、境内では出店の準備が行われていた。
約2週間にわたって開催されるこの気比の長祭り。
何台もの豪華絢爛な山車が市中を彩り、この北陸に実りの秋の到来を告げる。
短い秋が終われば、厳しい日本海の冬が始まる。
そしてもうひとつの名所がここ気比の松原。
虹の松原(佐賀県)、三保の松原(静岡県)に並ぶ日本三大松原のひとつ。
白浜沿いに広がる松の林が弧を描いて広がる様子は、これぞ日本の原風景といった趣がある。
この日はあいにくの天気でどんより曇っていたけど、海水はさすがに北陸らしく、汚れのない澄んだ水。
ビーチでは大学生風の団体がDJブースやらバーベキューセットやらを設置して、今からセックスします!!みたいなチャラいパーティーをしていた。
羨ましくなんか羨ましぃぃ!!!!!
スイカ割り参加させてくれよおお!!!
スイカ割りしたいよおお!!!
えーっと、右でー、左でー、もっと右?えーわかんないよぉ!!えっ?もっと左?こう?こうでいいの!?ここでまっすぐ行って、ここ!?ここだね!!いくよ!!ズボン脱いで君のスイカップを僕の棒でひっぱたいて種を飲み込まないようにね!ってやめようこんな話。切なくなるだけだ。
スイカ割りしてないなぁ………
若者たちみんな楽しそうだなぁ。
爽やかだなぁ。
ミキオさんとムカデ人間2はチンチンに有刺鉄線ぐるぐる巻きにしてレイプするんやでーなんて話してるからいけないんだ。爽やかさの欠片もない。
敦賀市を含む福井県南西部の若狭は、複雑に陸地が入り組んだリアス式海岸になっている。
ギザギザの海岸線を走っていくと、へこんだ入り江に小さな漁村が広がり、とてものどかな海の暮らしを見ることができる。
幹線道が内陸を走っているので、わざわざこの入り組んだ海沿いを走ることはない。
それが余計に集落の静けさを演出してる。
とても静かな、穏やかな海。
漁師のお爺ちゃんお婆ちゃんたちが岸壁でかごを洗っている。
しかし、そんな原風景が広がる半島を奥の奥まで走って行くと、突如異様な建物が現れる。
バリケードによって固く門を閉ざした禁断の建物。
デリケートは話題、ふたつ目。
敦賀原子力発電所。
うーん、不穏すぎる。
原子力発電所は人里離れた場所に作られるもんだ。
そして日本の場合は炉を海水で冷やすので海沿いになる。
しかし完全に人の暮らしていない地域なんて、この人口密度の高い日本ではほとんどない。
どうしても地域住民との関わりは避けて通れない。
田舎だからいいのか?
もしなんかあった時、被害者が少人数なら仕方ない犠牲と思えるのか?
完全に安全。
そこまで言って原子力発電所を再稼働させたのなら、都会のど真ん中に作れよ。
田舎の人間を犠牲にするな。
田舎の海を汚して生活の手段である漁を破壊するな。
日本を回っている時、そんな声を腐るほど聞いてきた。
音楽やってるやつにはこうした原子力発電に敏感なやつがたくさんいる。
旅をしててターバン巻いてるやつらも原子力発電の話をすぐする。
東日本大震災のあとは、それまで原子力発電に無関心だった人たちも放射能の知識を得て、それなりに対処する生活を送るようになっている。
今の日本は完全に原子力発電アゲインストの気風。
当たり前だ、あんなことがあって、今も続いているんだから。
それでも、これまでこの原子力発電大国で原子力発電の恩恵に預かってきた人たちは、あんなことがあったというのに、甘い蜜の味を忘れない。
そして何十年も続いている、不毛の闘争を変わらず継続している。
原子力発電の話題の前では、友情すらも、下手したら家族の絆すらもか弱い。
あまりにもデリケートな話題。
敦賀原子力発電所の横には、PR館がある。
人間とエネルギーの関わり合い、原子力発電の安全性と必要性を広く認知していきましょうというほのぼのした施設だ。
この子たちが大きくなるころ、日本は自然エネルギーに少しは移行しているだろうか。
プルサーマル技術が躍進して、より強大な原子力発電大国なっているだろうか。
思うことは、生活レベルではちょっとくらい電気が足りなくても構わないから、構わないから原子力発電の数減らしていきましょう。
美しく豊かな日本でいたいです。
さて、デリケートな話題のみっつ目。
映画です。
これも好き嫌い出ますからね。
特にムカデ人間とか変態しか見ないような映画はこっそり見るべきですね。
オススメしちゃダメですよ。
そんなイカれた映画、ムカデ人間がさらに究極に変態の域を超えてるというムカデ人間2を見ているミキオさんの家に帰ってきた。
うーん、地元感半端じゃない。
部屋の中には順也さん、それにお友達のフミヤさんがいて、みんなでわーわー言いながら飲んでいた。
玄関が開いていて、みんな勝手に入ってきて冷蔵庫開けてビールとって二階にやってくる。
そして勝手に雑魚寝して朝ごはん食べて帰っていく。
そんな地元の風景。
ミキオさんたちの仲が良すぎて、宮崎の連中の顔が浮かぶな。
デリケートな話題、いっぱいあるけど、腹から好きなこと言い合えて、喧嘩しても次の日にはまた遊んでるような、そんな友達を大事にしたいよな。
いや、そんな次元じゃないか。
「本当、ミキオさんと順也さん仲いいですよね。」
「いや、本当は嫌いやで。憎しみ合ってるからな。」
「ホンマやで。こんなキチガイと友達とか恥ずかしいで。」
あー敦賀、今回は歌えなかったけどみんなに会えてよかった。
次はどこ行こう。
みんな面白い情報あったらいつでもメールしてください。よろしくお願いします!^_^